Wednesday, May 17, 2017

[Blog] Google Analyticsとブログのポジショニング

本ブログですが、Google Analyticsと連携させています。どのようなキーワード検索を使って本ブログにたどり着いているのか、見るためです。とはいえ、理由はわからないのですがアクセス全体の10%くらいのみしか拾えていないようで、総アクセス数の内訳まではつかめていないのですが、全体の傾向は把握できます。

下記が直近2年分くらいのデータを拾って、検索キーワードを大まかに分類・集計したものです。大まかにというのは、キーワードそのものずばりを集計したものではなく、表現の揺れやタイプミス等は修正したうえで、それを大分類でくくったものです。こういう作業は地道な作業ですが、コンサルタントは仕事でよくやります(笑)


シンガポールの大分類では、最も多いのがシングリッシュ。LINEのシンガポール限定無料スタンプをみて、検索してくる方が多いです。次にシンガポールの料理学校・教室や、日本のシンガポール料理屋全体や特定のお店について。LINEのスタンプで使われているシングリッシュについては、最も検索が多かったのが"swee"、次に多かったのが"pang gang loh"でした。このあたりが日本人にとっては最もわかりにくい、ということなのでしょうか。このブログを見て知った方は他の日本人に自慢してあげましょう。

[Singapore] LINEスタンプから学ぶシングリッシュ (1/2)
http://live-in-asia.blogspot.sg/2015/04/singapore-line-12.html

[Singapore] LINEスタンプから学ぶシングリッシュ (2/2)
http://live-in-asia.blogspot.sg/2015/04/singapore-line-22.html

赤色で示した現地採用、転職といったキーワードについては、グローバルにキャリアを広げていきたいと思っている方の目にこのブログ自体が触れることができたので、よかったです。そういった方には参考になる情報を今後も発信していければと思っています。

黄色で示したSINGA、リー・クンチョイについては、シンガポールを知ったばかりの人、なんとなく流行っているからシンガポールを調べてみた、という方からすると、何層もディープなシンガポールですが、こういった方にも訪問してもらえるのはとてもうれしいです。

SINGA(ライオンのシンガ)について
[Singapore] 建国50年記念LINEスタンプから学ぶシンガポール文化  ※下記記事最後部分参照
http://live-in-asia.blogspot.sg/2015/05/singapore-50line.html

リー・クンチョイ氏について
[Singapore] Lee Khoon Choy(リー・クーンチョイ)氏とは
http://live-in-asia.blogspot.sg/2016/02/singapore-lee-khoon-choy.html

中小企業診断士の大分類では、養成課程の入り方や費用等について、MBAとの違い・比較について等が最も多いです。ここで言いたかったのは本当に診断士になりたかったら手段は選ぶな、中小企業診断士とMBAは「箔が付くから」とひとくくりにせずその先に何がしたいかを考えてから決めろ、ということでした。また、赤色で示したように、中小企業診断士×海外や中小企業診断士×国際協力といったテーマでも検索してくる方も相当数いて、上記の赤色部分同様ここは大切にしたい層です。

理由は、シンガポールの大分類の赤色の部分と同じですが、転職や資格等の壁を越えながら、さらに海外に足を踏み出そうとしている若手の方の道しるべになるのではないかと思うからです。こういったパワーが日本を強くしていくのだと思っています。

生き抜き方と題した大分類では、議論の主導権の握り方、仕事の主導権の握り方、会社の主導権の握り方というのがありました。その検索でだどりついたのは下記記事です。

[コンサルタントの働き方] 議論の主導権の握り方
http://live-in-asia.blogspot.sg/2015/05/blog-post_47.html

同じ方法をとることで、議論のみならず仕事の主導権を握ることも可能です。若手の方はこれで、上司の仕事を奪ってみてください。ただ、会社の主導権の握り方はもっと複雑な話なので、現時点では他のブログを参考にした方がいいと思います(笑)。人前の挨拶もそうですが、こういった検索キーワードは、目の前にコントロールしにくい上司がいるとか、大勢の前であいさつしなければいけないとか、急に話を振られる機会が多いとか、目の前になんとか乗り越えたい壁があり、その結果検索するものなので、こういった思いには自身の経験をシェアすることで最大限応えていきたいです。一部の天才にはかないませんが、こういうちょっとした工夫・努力である程度のところまではいけると思っています。このあたりが、生き抜き方の大分類共通での言いたいことです。

このブログ自体も、Live in Asiaという名前のとおり、①アジアを舞台に、②生きる(なんとかして生き抜いていく)という視点で、ほとんどの記事が①か②のどちらか、または①と②の両方を切り口に書いています。その両方の観点から今まで考えたこと等をシェアしていき、①で興味を持った人が②にも興味を持ったり、その逆だったり、ひいては①②を同時に体現する人が多く出てくるといいな、その役に立てばいいなと思っています。私自身もその流れの中にいる一人です。というのがこのブログのポジショニングです。

検索キーワードの番外編として、下記のようなものもありました。

「断捨離 卒アル類」
⇒ここまでのレベルに達したらそれ以上は断捨離しなくてもいいのではと思います。なぜらな卒アルにたどり着くまえに、本とか衣類とか小物とかはもう手を付けていて、最後の最後に卒アルにたどり着くと思うので。卒アル類くらいは残してもいいと思います。

「かんげいかいなのにふられなかったら」
⇒そもそもそんな状況あるのでしょうか。それは表向きは歓迎会であっても、実際には周りの人はただ会社の経費で飲み食いできる、と思っていただけなのではないでしょういか。自分が主役なのに振られなかったらどうしたらいいのか、それでも自ら一言言える積極さが欲しいですね。

Sunday, May 14, 2017

[中小企業診断士] 海外在住診断士が資格更新するには

久々に中小企業診断士関連の話題。
中小企業診断士資格は一度取ったら何もしなくてもずっと保有していられる資格ではありません。5年ごとに一定の知識や経験を積み続けていることを示す必要があります。

詳細は以下、中小企業庁ウェブサイトより

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1.更新登録をするためには、登録の有効期間内に「新たな知識 の補充」と「実務の従事」の2つの要件を両方とも満たしてい ることが必要です。

(1)「新たな知識の補充」として、次のいずれかを5回以上行 っていること
a.経済産業大臣が登録した機関が行う理論政策更新研修受講
b.中小企業基盤整備機構(中小企業大学校)が行う理論政策 研修の受講
c.経済産業大臣が登録した機関が行う論文審査に合格
d.上記 a.又は b.の研修の1回の日程を通じた指導

【参考:理論政策更新研修機関(平成27年1月31日現在)】
(一社)中小企業診断協会 URL:http://www.j-smeca.jp/
(株)実践クオリティシステムズ URL:http://www.jqs.jp
(株)経営教育総合研究所 URL:http://www.keieikyouiku.co.jp
(株)あきない総合研究所 URL:http://www.akinaisouken.jp/
(協)さいたま総合研究所 URL:http://ss-riroken.jp/

(2)「実務の従事」として次に掲げる業務等のいずれかを行う ことにより、その合計点30日(再開後の最初に行う更新登 録の場合は15日)以上獲得していること
a.都道府県等支援センター等が行う中小企業に対する経営診 断・助言業務又は窓口相談業務に従事。
b.中小企業に対する経営診断・助言業務に従事等。
~~~

で、海外で生活する中小企業診断士にとってネックになるのが(1)「新たな知識の補充」です。仕事や自己研鑽で日々新たな知識を補充しているという方も多いと思いますが、指定された機関で講習(=理論政策更新研修)を受け、それの参加した証明書を以て条件を満たしていることを示さなくてはなりません。

なぜ、こちらがネックになるかというと、自身が海外におり、「新たな知識の補充」を行うための講習に出ることができないからです。ちょうど出張などで、日本に帰る際に講習を入れられればいいですが、出張日程は自分の意図通りに調整するのは難しいですし、日程が変更になることも少なくないと思います。また、この4時間くらいの講習のためにわざわざ一時帰国するのは時間も費用ももったいないと思います。

(2)「実務の従事」に関しては、これは海外にいることを言い訳にはできません。独立診断士であれば、顧客が日本の中小企業であれば顧客にお願いして「実務の従事」をした旨を所定の書式に記載してもらえばよいですし、そうでなければ、もしくは大部分であろう企業内診断士であっても、日本の中小企業の経営者(知り合いで独立した人でもよい)と、スカイプ・メール等を活用し、遠隔でコンサルティングを提供、それを以て書式に記載してもらえればよいです。それさえも難しい場合はまさに保有しているだけの資格になってしまいます。知り合いの会社や知り合いのつてをたどってでもサポート対象の会社を見つけ、実務を行っておきましょう。

「新たな知識の補充」の話に戻りますが、講習もオンライン講習や、スカイプ等でリモート参加できたらいいのですが、そういったものはありません。ITの発展に伴いその場にいなくてもかなりのコミュニケーションができてしまう今の世の中においてこれは不便極まりないです。実際には本人確認がどうだとかいろいろ事情があるのだと思いますが、それも含めてどうしたら便利になるのか考えてほしいです。一般企業はテレビ会議やビジネススカイプ等を活用してグローバルにコミュニケーションをとったり、出張費を極力かけないようにしているのですから、運営側もそういった感覚に追いついてほしいです。自らの経験上、本当にその場で参加しなければならないのはホワイトボードに向かって侃侃諤諤議論するような場合のみです。診断協会の提供する理論政策更新研修に参加したことがありますが、大教室で講師が淡々と4時間話しているだけ、また参加者も聞いていない人が多かったです。求められるレベルがそれでいいのであればまさにウェブ講習で十分だと思います。あきない総合研究所の講習に参加したこともありますが、そちらは参加者同士で議論を行う場もあり、その場で参加している意味もあると感じていました。「知識の補充」としてそのレベルが求められるなら、必ずその場で参加しなくてはならないとするのも理解できる部分もありますし、そうでないなら、ウェブ講義で十分です。

で、実際にはどうするかというと、理論政策更新研修以外にも、「c.経済産業大臣が登録した機関が行う論文審査に合格 」というのがあります。論文審査であれば、日本にいなくても、論文を作成し送ることで、審査を受けることができます。実は上記の中小企業庁のウェブサイトに記載されていた、理論政策更新研修機関では、論文審査も行っているところがあります。具体的には下記です。

(一社)中小企業診断協会 URL:http://www.j-smeca.jp/
(株)実践クオリティシステムズ URL:http://www.jqs.jp
(株)経営教育総合研究所 URL:http://www.keieikyouiku.co.jp
(株)あきない総合研究所 URL:http://www.akinaisouken.jp/

それぞれ、紹介していきますと、

(一社)中小企業診断協会
http://www.j-smeca.jp/contents/006_about_koushinriron.html
費用:6,000円(別途各都道府県の診断協会入会金や年会費(東京は50,000円)が必要)
論文テーマ:
   1.必修テーマ「新しい中小企業政策の動向」
   2.選択テーマ「最近の診断に関する理論及びその応用」 
      次の(1)、(2)のいずれか1つを選択
       (1)「サービス業の生産性向上支援」
       (2)「6次産業化支援」

(株)実践クオリティシステムズ
論文テーマ:
 (必修)  中小企業を取り巻く経営環境(中小企業白書)
 (一つを選択)
      製造業のコンサルティング
      あなたの知恵からイノベーションを~コンサルタントリテラシー~
      小規模事業者のコンサルティング

ちなみに、「以下のような方にお勧めです。」とのこと。

多忙で研修を受ける時間が無い:15日間の中で課題を解答すれば良いため、わざわざ会場に来て時間を拘束されることもなく、何時でも好きな時に、まとまった時間が取れなくても受講可能です。
研修会場が遠い、海外で勤務している:web環境があれば日本全国、または海外でも受講が出来るため様々な事情で会場に来る事が困難な方でも理論ポイントを取得することが出来ます。
議論が苦手・自分のペースで考えたい:1人で解答を作成するため、課題に対してゆっくりと考える事が出来ます。

上の二つはいいですが、診断士は顧客と議論しながら顧客を導いていくので、「議論が苦手」とは言ってほしくないですね。苦手ならそれを克服するべく、むしろ議論をしなければならない研修に参加するべきだと思います。

(株)経営教育総合研究所
http://www.riron.jp/ronbun.html
費用:10,800円
論文テーマ:「ご入金の確認後、下記【論文審査スケジュール・お申込】の【論題資料の送信日】より、「受講案内(合否判定基準等)」と「論題資料」をeメールで送信します。論文審査のテーマは2題です。 」とのことで、ウェブサイト上ではテーマは記載されていませんでした。

(株)あきない総合研究所
https://www.koushinkenshu.com/ronbun/
費用:10,000円
論文テーマ:
【1】.必修テーマ 「最新の中小企業政策の動向について」
【2】.選択テーマ 次の(1)、(2)のいずれかひとつを選択
    (1)「小規模基本法の趣旨を踏まえ、その政策的課題を述べよ」
    (2)「中小企業の海外展開の現状と課題」

と、必修テーマは各機関似ていますが、選択テーマはそれぞれ異なっていますね。管轄の中小企業庁がテーマを割り振っているのか、中小企業庁の提示したテーマの候補の中から選んでいるのか、各機関が独自にテーマを考えているのかはわかりませんが、これらのテーマで論文を作成、各機関に提出し、内容が認められれば「新たな知識の補充」の1回としてカウントされる証書がもらえます。

全ての機関の論文審査を受けたわけではないので、どれがいい等現時点では言えませんが、複数の機関を試してみて、感じたことがあればまたシェアできればと思います。海外在住の診断士の方々は論文審査で「新たな知識の補充」要件をクリアして資格を維持していきましょう!

Thursday, May 11, 2017

[Cambodia] プノンペンのチャイナタウン

カンボジア、プノンペンのチャイナタウンについて。ここにもチャイナタウンはあります。ただ、横浜、神戸、長崎やサンフランシスコのようにここからチャイナタウンだ、という門(中国語で"牌楼" / 普通話での発音はPai(2) lou(2))があるわけでもなく、じわじわとそれらしくなっていくような感じです。チャイナタウンとは、中華系移民がある程度固まって居住している地域のことですが、前者は観光地化されたチャイナタウンであり、後者は観光地化されていないチャイナタウンです。後者は自らチャイナタウンだと宣言しているわけではないので、それらしさを感じ取るしかありません。

チャイナタウンの風景。敷地ぎりぎりに建物が建つ東南アジアでよく見る雰囲気の路地。

チャイナタウンとわかるポイント。①看板のクメール語の下に中国語。"鑽石店栈(ダイヤモンド ゲストハウス、の意味)"と書いてある。店の看板については、"外国語表記の看板には必ず 上方にクメール語を併記し,字体もその他文字 の2倍大にするよう一律に規定"されているそうだ(※本記事の最後に記した参考文献を参照)。②店や家の門の両脇には新年の飾り"春联" / Chun(1) Lian(2)。

路地を歩いているとこんな感じ。チャイナタウンとわかるポイント③中華式神棚。よーく見ると、建物の2階の外側に中華式の神棚がある。この写真ではわからないが、一階の店舗の奥に中華式の"土地公"という神様を祭った祭壇が置かれているところも多い。

これもチャイナタウン。近辺をうろうろ。束なった電線のボリュームがベトナムと似ている。

そして、これが潮州会館。東南アジアのチャイナタウンに共通していることだが、華僑がやってきた当時、華僑はその国にとっては外国人であり、現地政府の保護などが十分に受けられる状況ではなかった。そのため、華僑同士が同じ出身地、姓、職業などで互助会を作り、資金を貸し合ったり、医療費を援助し合ったり、新聞を発行したり、学校を作ったりした。その最も大きなものが同じ出身地の華僑同士で構成される○○(中国の地域名が入る)会館だ。下の写真左上から時計回りに①~④とすると、①潮州会館の敷地への入り口、入ると奥には会館というより寺院と表現した方が的確な建物が見える。②敷地内には獅子舞用の足場。③寺院(道教寺院)の入り口には"潮州会館"の文字。寺の中庭のスペースではテーブルが置かれていて、そこでは子供が宿題をやっていたり、大人が伝票のようなものを見ながら何かの勘定しているようだった。④潮州会館の裏手に回ると、実はこの潮州会館と、"瑞華学校"という中華系の学校が背中合わせで位置していることがわかる。つまり、華僑は会館を構築すると同時に、そこに先祖やその出身地域で信仰されている神様を祭る寺院、会員への教育を行う学校を構築していたことがわかる。これらが華僑がその国で生きていくためのいわばインフラとなっていた。

カンボジアの華僑は、タイと同じく潮州系の人が多いそうだ。下の左の写真は、潮州会館の入り口の右側の壁なのだが、ここには1993年にこの潮州会館が再建されたこと、その再建の発起人の名前が記載されている。ポル・ポト政権での反体制はへの迫害やその後の内戦で破壊されてしまったのだろうと察する。発起人の一番右上に書かれている楊啓秋という人は関連の文献(※本記事の最後を参照)によると、右の写真のカンボジア王国華人理事総会の会長(2001年時点)のようだ。ちなみにカンボジア王国華人理事総会の建物はシャッターが占められており常時使用されているわけではないようだ。

これは、福建会館。同じく左上から時計回りに①~④とする。①福建会館の門。②福建会館。これも会館といっても寺院そのものだ。なかに入ると、管理人らしき老人が「お参りするか」と普通話の中国語で声をかけてきた。「これは関帝」、「これは関帝の息子」、「これは媽祖」、「これは関帝の馬」等お参りすべき像についてひとつひとつ丁寧に説明をしてくれた。③福建会館も"民生中学"という学校が併設されている。写真のように学校名の書かれた門はあるのだが、門は閉まっており、学校から下校していた生徒たちは①の福建会館の門を通っていた。"民生"という名前から、台湾人の支援を受けて再建された等、台湾とも何らかの関係があると思われる。④学校の送り迎えバス。

民生中学 学生の行動規範。クメール語と中国語の併記。

台湾の寺院でよくあるタイプの提灯のぶら下げ方。

ちなみに、下が以前台湾で撮った鹿港という古い街の寺院の写真。この提灯のぶら下げ方が台湾からの支援があったとしてそれに関連するものなのか、むしろもともと中国南部ではこの方法がメジャーな方法でそれが台湾や東南アジア華僑も踏襲されたのかは、わからない。詳しい人がいたら聞いてみたいが。


カンボジアのチャイナタウンについては、下記が詳しいです。すべて同じ方の著作!ものすごい量のフィールドワーク!

カンボジアの華人社会 - プノンペンにおける僑生華人および新客華僑集住区域に関する現地調査報告 - 野澤 知弘

カンボジアの華人社会 - 僑生華人と新客華僑の共生関係 -  野澤 知弘

カンボジアの華人社会 - 華語教育の再興と発展 - 野澤 知弘

どこかの国のチャイナタウンを訪問される際は、そこについて少し調べて行かれるとより楽しめるかと思います。シンガポールにある程度住んでいる方なら、潮州系、福建系等の意味もわかると思いますし、シンガポールでチャイナタウンを訪問したり、華人経営の料理店や、華人の友人の家を訪問して感じたことと比較して、どんな共通点/違いがあるか考えてみるのも楽しいと思います。またこの記事を通して、シンガポールに数多く存在する"○○会館"の前を通った時に会館の役割について思い出したり、この○○は中国のどこだろう、などと考えてもらえればと思います。

Friday, May 5, 2017

[Cambodia] カンボジアの風景

カンボジア、首都プノンペンにて。

ところどころ大きな公園があったり、政府関係とみられる建物は高い塀で囲われていたりと、街の雰囲気がベトナムに似ている気がして、カンボジアも社会主義なのか、と思いましたが資本主義でした。その後調べながら考えているなかで、1954年までカンボジアを植民地としていたフランスの影響なのか、それとも1978年のベトナム軍侵攻、それによりポル・ポト政権に代わり樹立された社会主義のヘン・サムリン政権の影響なのか、と思いました。

自国民の大虐殺を行ったポル・ポト政権は親中でありその影響で共産主義的な建物の風合が似たのかとも思いましたが、ポル・ポト政権は1976年1月~1979年1月のみで、また国内はそれどころの状況ではなかったと思います。同時に、たった3年であれほどの大虐殺が行われてしまうとは大変恐ろしいことだと思います。

カンボジアはその後、1991年のパリ和平協定、1992年の国連カンボジア暫定機構(UNTAC)による暫定統治、1992~1993年の日本のPKO派遣、1993年の第一回総選挙を経て、王政を復活させています。(※)
※外務省ウェブサイト「カンボジア総選挙 民主化に向けた日本の支援」より

メコン川は川幅が広いため橋が架かっておらず、渡し船が人や車を載せて両岸を往復。

同じくメコン川、首都プノンペン近くの川岸には水上集落も見受けられた。

市内にあるマーケット。門の上に旗がついているのがベトナムと似ている。

別のウェットマーケットにて。


















市内のガソリンスタンド。日本同様のガソリンスタンドもあるが、このスタイルではバイクへの給油・支払いが一瞬で完了した。
























プノンペン市内にて。お寺への入り口と思われる門とオレンジの袈裟を着た僧侶。
























市内の橋の欄干にはインドに起源をもつ7つの頭を持つ蛇の神、ナーガ。

プノンペン市内の寺院、ワット・プノンにて。角に獅子が鎮座しているなど、学生時代に中国雲南省、シーサンパンナ・タイ族自治州、景洪市で見た仏塔と似ていると思った。

参考ですが、下記がだいぶ前にその中国の景洪市で撮った写真。
























ちなみに、インターネットで調べた範囲ではタイではこのスタイルはあまり見られませんでした。中国でみたものも、カンボジア~(ラオス)~中国南部で繋がる文化的なラインがあってそれと関係があるのかどうなのか、時間があれば調べてみたいです。

あまり事前知識を持たないでのプノンペン訪問でしたが、ベトナムと似た街の雰囲気、タイに似た文字や寺院、中国南部と似た仏塔、今回は訪問できませんでしたがヒンドゥー教の寺院であるアンコールワット等、いろいろな文化と繋がりを持ってきたカンボジア。出張で東南アジアの都市を訪問するたびに、バンコクとか、ジャカルタとか、ホーチミンとか、車・バイクの洪水に慣れていた自分にとっては、そうでない、のんびりした雰囲気を楽しむことができました。カンボジアも数年したら他の都市と同じようになってしまうのか、数年後また訪問してみたいと思います。