Saturday, April 30, 2016

[Singapore] 日本人ビジネスマンが野暮ったく見える理由

ここシンガポールではオフィス街で日本人ビジネスマンを見るとすぐに日本人であると気づきます。もちろん顔もありますが、顔以外の要素の方が大きいのではないかと思っています。よく、シンガポールでジャケットにネクタイをしているのは日本人だけだなどという人もいますが、オフィスビルなどでは日本人に関わらず営業担当者がスーツ・ネクタイをカチッと身に着けてお客さんのオフィスを訪問しているのを見ることも多いです。そのため、スーツ・ネクタイを身に着けているということ以外の要素で日本人だとわかるものについて考えてみました。また、いい意味で目立つ分にはいいのですが、日本人は野暮ったい印象を受けます。野暮ったく見える理由についても考えてみました。

1.スーツ
シンガポール人は体にフィットしたスーツを着ているが、日本人は体よりひとまわり大きなスーツを着ている。日本から出張できたであろう人は少し厚手の生地のスーツを着ていることもある。

2.ワイシャツ
シンガポール人は体にフィットしたワイシャツを着ているが、日本人は体よりひとまわり大きなワイシャツを着ている。私も最近はこちらで購入した胴回りが絞られたワイシャツを着ているが、体のラインがスリムに見えてよい、逆に日本で買ったワイシャツが少し野暮ったく見えるようになってきた。

2.髪型
日本人ビジネスマンは髪が長く、耳にかかっている。また髪の質感ももさっとしている。一方シンガポール人は短く刈っていて、刈った断面が見えることでさわやかな印象を醸し出している。また髪型もまとまっている。これには二つの理由があると思っていて、①シンガポール人のほうがより短サイクルで髪を切っている。ちょうど月一回くらいではないか。②シンガポール人は整髪料はジェルを使い固めてしまっている。日本人は若い人はワックスを使っている人も多いと思うがシンガポールは湿気が高いため、もさっとし易い。先日初めて日本人の美容師に髪を切ってもらったときにも聞いたが、やはり湿気の高いシンガポールでは毎月髪を切る、ジェルを使い固めてしまうことが清潔感を保つうえで効果的だそうだ。

郷に入っては郷に従え、をポリシーにしている人は、ぜひ日本とは違ったシンガポール流の身だしなみの整え方をしてみてください。

ただ、鞄についてはシンガポールや欧米のビジネスマンではリュックを背負っている人も多いですが、ここだけは日本のビジネスマンのように普通のブリーフケースの方がしっかりした印象を与えていいのではと個人的には思っています。

[Singapore] 結婚後の現地採用挑戦は管理職か共働き

日本人が日本から現地採用としてシンガポールで働き始めるタイミングとして適したライフステージはいつ頃なのか、ということについて考えてみたところ、表題のような結論にいきつきました。各ライフステージにおける現地採用としての働き出しやすさは下記の通りです。

1.20代前半、新卒 ⇒ △
経験がほぼない状態でシンガポールに来るとなると、そもそも自身が英語圏で大学を卒業していない限り、現地の大学を卒業した人等に比べて英語でのコミュニケーションで不利ですし、それを克服できるだけの価値を提供できる独自の経験・能力などもない状態のため、採用されることのハードルはかなり高いと思います。日本企業であれば、日本語ができることがアドバンテージになることから採用しようとしてくれるところもあるかも知れませんが、相対的に給与水準の低い日本企業且つ、新卒レベルの給与であればそもそも外国人に対してビザが下りないリスクもあると思います。人材紹介会社の人も言っていましたがやはりここ最近エンプロイメントパス(就労ビザ)の下りる賃金水準がかなり上がってきているようです。日本でも新卒の基準を緩和する会社も増えていますので、まずはシンガポールでの就職・会社での生き残りに挑戦してみて、難しそうなら改めて新卒数年以内に日本で新卒として認めてもらえる会社にチャレンジというもありだと思います。日本で日本企業で新卒として就職する場合には研修なども整っていることが多く、最初のキャリアを日本の日本企業とするのは悪いことではないと思っています。

2.20代後半、扶養家族なし ⇒ ○
20代後半では、自身の仕事の経験値は会社で存分にパフォーマンスを発揮するのに十分とは言えませんが、①営業、物流等各種特定機能に関する業務経験があり、②それを日本での日々の業務のなかで体系的に整理・習得する努力をしており、③新たな取り扱い商品や環境が異なっても短期でキャッチアップする強さがあれば、与えられた役割をこなし、且つ慣れてきたら部下の育成も行えたりと自身の存在価値を発揮することは可能だと思います。シンガポールでの勤務開始直後は語学力や経験が十分でないことから給与水準が低いことも考えられますが、未婚のため給与により支えなくてはならないのは自分自身一人のみの生活のため、エンプロイメントパスさえ下りれば給与の低さをカバーして生活することも可能です。住居費についても、他の人と一つの住居を部屋単位でシェアすることで、1,000SGD程度に抑えることが可能です。

3.20代後半、扶養家族あり ⇒ △
ところが、配偶者(専業主婦(夫))や子ども等、扶養家族ありの場合となると、話は別です。給与により支えなくてはならないのが自分一人ではなく、家族全員となるため、給与の低さが生活可能かどうかに直結してしまいます。家族構成として、配偶者が専業主婦(夫)で、子ども(乳児)が1人とすると、一番下に記載しているように生活費+一部貯蓄としても、計5,000SGD/月程度はかかってしまいますので、仮に月給5,000SGD程度もらえたとしても(これも簡単ではありません)、家計がギリギリの状態になってしまいますし、小さい子どもがいるなかで家計がギリギリというのは予想外出費があったときに生活が維持できないリスクを伴います。シンガポールで新たな生活を始めるための引っ越し代や家具を買いそろえたりと初期費用も様々かかります。そういったリスク対応、初期費用を考えると既にある程度の貯蓄があること、また月給も5,000SGD以上、且つできるだけ多めの水準で初めて検討可能になるかと思います。

そうでなければ、配偶者もシンガポールで働き、子どもは保育園に入れることで配偶者の給与も生活費として貢献しますが、海外就職に付いてきた配偶者側が海外での子育てと就職を両立するとなるとこれはこれでかなりチャレンジングだとは思います。配偶者自身も海外現地採用を志向している本人同様、海外で自分を試す覚悟がもともとあるくらいがいいのではと思います。実際日本人で夫婦で現地採用、子育てをしている人もいます。

4.30代前半~(既婚、未婚関わらず) ⇒ ○ ※管理職として
30代前半となると、その人自身の経験によりますが、業界・機能についての知識が豊富になってきます。営業の場合は個別の顧客企業、調達の場合はサプライヤーの会社自体についての理解も深まってきます。そうすると、それを足掛かりにシンガポールでの職を見つけることもし易くなると思います(グローバルに展開する顧客やサプライヤーの場合)。また、日本で数人の部下のマネジメント経験があれば、それを活かしシンガポールでも部下の管理・育成も可能であると思います。管理職レベルのポジションであればその給料で配偶者と子ども1人くらいの生活費は賄えると思います。子どもがそれ以上いる場合や、より高い生活水準を指向する場合にはさらなるキャリアアップが必要です。

上記から、未婚であれば20代後半がチャンスです。家族を持っておりその生活を一人の賃金で支える場合には30代前半~(管理職レベルのポジション)です。いずれにしても日頃から業務内容・考え方を整理しておき、それを活用し場所や取り扱い商品等が異なってもいち早くキャッチアップできることが必要です。既婚且つ管理職レベルが難しい場合は生活維持のために現地での共働きが必要です。それはシンガポールでは共働きが主流であることからも納得がいきます。現地採用への挑戦を考えられている方は自身のライフステージや、現地採用された場合のポジション、配偶者の現地での就職意向等も含めて、そのうえで意思決定されるのが望ましいと思います。

- 小さな子どもがいる場合の家族あたり毎月発生費用:4,800SGD
以下、その内訳

住居費:2,500SGD
※HDBの一つの住居を借りる場合。さすがに家族で間借りはしない想定。こちらで複数かい家探しをしたことのある人に聞いたところ、探せば2,000SGDくらいもあるようですが、市中心部からかなり離れたところかつ湿気が高かったりと、子ども連れということを考えると2,500SGD以上はケチらない方がいいようです

保育園:1,600SGD
※配偶者が専業主婦(夫)の場合は発生せず働きの場合に発生、そのため全日(週5日、一日中)を想定

食費:900SGD
※1回4SGD/人 * 3回/日 * 30日 * 2.5人(子どもは0.5人と換算)

水道光熱費:150SGD

電話+インターネット:150SGD
※携帯電話月50SGD * 2人、及びインターネット契約50SGDと想定
※会社やプランによって様々ですが、ざっくりの計算

お小遣い:600SGD
※夫婦それぞれ300SGDずつと想定
※外食する場合はここから拠出すると想定

貯蓄:500SGD

他にMRT、タクシー等交通費が発生
※小さい子どもがいる場合には必要に応じタクシーを月数回使えた方が楽です

また初期費用として、家具一式+日本からの引っ越し代として、5,000SGD程度は見ておいた方がいいと思います。※もし大幅に実情と異なりそうな箇所があればご指摘頂ければ幸いです